アドベンチャーゲームの入江

アドベンチャーゲーム(ADV)を600本以上持つ筆者が、商業ゲームプランナーの視点からADVを紹介するブログ。ギャルゲーからミステリまでADVならなんでも。

【雑記】2018年のアドベンチャーゲーム所感

2018年も終わりですね。
今年は新作のパッケージを30本も買っていたみたいです。
そんな1年を振り返ってみます。

 

 

 

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年始は『人気声優のつくりかた』『レイジングループ』
そして某狩猟ゲーと同発だった、PS VR専用『星の欠片の物語』から始まりました。

『レイジングループ』、前年から見ると久々にまともなADVをプレイ出来ました。
あの『野々村病院の人々』を思い出させる、コミカルなヒントが印象的でした。

『星の欠片の物語』は個別に記事も書きましたが、
まさに PS VR の「コミュニケーション・ADV」を称するに相応しい
新しいインタラクティブ性のあるADVでした。


さて2月から悪夢がやってきます。
プレカノの「コミュニケーションADV」シリーズ第2弾、『あざやかな彩りの中で、君らしく』の登場。
同シリーズ前作は選択肢1つに薄っぺらな内容で、ヒロイン1人に対して深く掘り下げるものを期待していたら
見事に裏切られ。そして本作では選択肢ゼロとなり、ただの「音の出る絵本」と化した。
OP映像無し、CGも10枚未満と一体何を考えてこんなものを作ったのか。


同日発売の『キミの瞳にヒットミー』は、特に期待していなかったが良かった作品。
キャラクターの芯の強さがよく現れていた、「やりたいことにひたむきな」彼女達の物語でした。
羨ましいね、こういうの。

3月、ついに Memories Off シリーズ最新作の『Memories Off -Innocent Fille-』の登場。
今年最も良かった作品はやはりメモオフ。
R.A.I.N.s という「見捨てる方を選ぶ」、「二者択一の恋物語」に相応しい残酷な選択。
PC移植ADV群ではほぼ無い選択肢をふんだんに盛り込む。
さすがにADVを作り続けている 5pb. の作品であるし、19年の歴史は伊達じゃないメモオフ最終作。
4月に開催された卒業式にも出席しました。

時は6月、今年の次点とも呼べる作品『ISLAND』の登場。
膨大な設定、伏線を回収しきる見事な物語。
タイムトラベルに関する理論では、某ゲートとはまた違った解釈を行い
あの『Ever17』を彷彿とさせる名場面もあり、声優さんの熱演もあり、
第一部まではどこをとっても素晴らしい作品。もっと評価されてもいい。

さて7月には、10ヶ月の延期を経て『まいてつ』が発売。
家庭用機向けADVでは恐らく2本めとなる、フルゲームでの E-mote 使用。
内容は選択肢がたった1つなのでお察し。待たされただけに非常にガッカリ。

8月は完全新作『ワールドエンド・シンドローム』がついに登場。この夏最大の期待作。
セーブまわりの不親切さで叩かれがちではあるが、
真実に迫る謎解きの面白さは、あなただけしか体験出来ないただひとつのものになる。
背景に動きを入れたり、横・後ろの立ち絵を用意したりと、ADVとしては意欲的な挑戦も。
「夏の終わり」の雰囲気を感じさせる逸品である。


9月は『Steins;Gate ELITE』
アニメとゲームのいいとこどり、アニメで遊べ!などと謳っていたが
アニメはアニメということで原作から劣化したという印象

また『タユタマ2』という、前代未聞のテキストの読めなさを誇る作品も出てしまった。

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10月、『ノラと皇女と野良猫ハート』にて謎の白い光騒動。
PS4版を予約するもすぐに Switch 版を買う。
エロは不要だが、最低限表現したいことは出してもらわないと困る。
キャラクター全員に好感を持てた久々の一本。
違う方向で有名になってしまったが、元々の出来は良いはずだ。

12月、年末に魔王『√Letter』が実写となり『√Letter Last Answer』として再臨。
現代のADVとしてつくりは丁寧なんだなと実感するが
やはり主人公の口の悪さなどは目立つ・・・。

さて今年は新作パッケージで30本、
旧作や Switch でのダウンロード専売のものを含むと40本以上はプレイしたでしょう。
よくもまあそんなに時間がありましたねと感心。
来年もADVにとってよき年となりますように。

 

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