久しぶりのレビュー記事!
4月から7月に発売された作品群のまとめ第1弾です。
ここでは取り上げませんが、6月は『レイト・シフト』や『グノーシア』も楽しんでました。
『グノーシア』はイベントが出なくなってきて投げてしまいましたが・・・。
(これでも120周くらいしてる)
というわけで以下本文!
殺人探偵 ジャック・ザ・リッパー
【選べ、善か悪か―。】
平成最後のADVの1つは、日本一ソフトウェアの新作!
私立探偵アーサー・ヒューイットが知覚した、彼の中にいる殺人鬼としての人格。
「探偵」の心を持って事件に接するのか・・・
それとも「殺人鬼」としての衝動のままに行動を起こすのか・・・
どちらに染まるかはプレイヤー次第!
即死選択肢があちこちに設置されており、しっかり考えて進めていかなければいけない。
BAD END の後には『野々村病院の人々』『レイジングループ』でお馴染みのヒントコーナーがあり、
本編の湿っぽい雰囲気とのギャップが楽しめるのも良いポイント。
ただ、せっかくの「探偵」「殺人鬼」というニ極対立も
上の選択肢を選ぶと「探偵」、下のものなら「殺人鬼」と完全に固定されており、
ここでどちらを選ぶと分岐するのか?と考える楽しみは無い。
即死を回避しつつ、上か下かを淡々と選び続けるゲーム。
それでも、「探偵」ルート終盤の選択肢が難しめだったのが個人的に good 。
おまけシナリオでグラフィックがバグったんですが、これって自分だけだったのかなあ?
(日本一ソフトウェアさん・・・『殺人探偵』発売おめでとうございます。最後まで楽しませて頂いたのですが・・・。
— いりえ (@IriethotADV) 2019年4月26日
起動時間依存の可能性がありますが最終ルートで顔グラ及び背景がバグりまくることがあるようです・・・。最初演出かと思ったんですが違うみたいですね・・・。) pic.twitter.com/fmbS2yXZZx
2019.04.25 発売
(C)2019 Nippon Ichi Software, Inc.
your diary +
【あなたがゆあの新しいお友達?】
何気なく立ち寄った古書店で手にした「your diary」という本。
その本を開いてみたところ、自らを神様という「ゆあ」が現れた。
どうやらその神様は、持ち主の願いを叶えてくれる幸せの神様だそうで、
しかも主人公が心の中では必要としている存在らしい。
かくして、神様を居候先に引き取って始まる恋愛アドベンチャー。
で、まあその神様が主人公と女の子とをくっつけようとするわけですが
その神様がただのロリ枠としてしか機能していないわけです。
それはどうなんだ。
選択肢は10個くらい。明確にフラグを折る選択はなく、自然な気持ちで楽しめます。
但し個別ルートは一本道な上めちゃくちゃ長いです。
ルビずれてますよ。これくらい1回プレイしたら気付いて。
2019.06.27 発売
(C)CUBE/ENTERGRAM
Making*Lovers
【交際してからはじまる恋心】
「いい加減彼女を作れ」と親からしつこく言われる、
新卒カードを切った会社をすぐに退職したフリーターな主人公。
距離の近い妹、合コンに行ったら居合わせた同期
偶然出会ったお姉さんにモデルの少女、まさかの隣人・・・
個性的なヒロイン達と、交際を始めてからの時の流れを描く一作。
ゲームが始まるとまずは数十分で終わる個別ルート。
ここでいくつも選択肢が投げかけられ、この段階で攻略キャラが決定します。
OPが流れ交際が始まると、「デートメイキングシステム」という独自のシステムが出現。
昼間にどこへ行くか→ディナーはどうするかというデートの工程を
いっぺんに決定してしまいます。
「デートメイキングシステム」は中々面白いなと思ったのですが、たった2回しかない。
しかもどれを選んでも差分程度なので、デートに失敗し続けて別れる的な結末も存在しない。
その個別ルートも2時間半くらいで終わってしまうので明らかにボリューム不足。
「付き合い始めてから」を重視しているのに、そこが薄っぺらいのは残念。
ルートの短さに比例して CG も少ない。
本作のいいところは、大人な恋愛。
主人公は大学を出ているので22歳とか23歳。その大学の同期がヒロインにいたり
5つくらい年上のお姉さんもいたりするので、年齢が高めで新鮮。
学園でいちゃいちゃするギャルゲー、飽きたでしょ?
好みのシチュエーション(=交際相手のステータス)を楽しむタイプのゲームかな。
2019.07.25 発売
(C)SMEE/ENTERGRAM
絆きらめく恋いろは
【刀と恋の真剣勝負、どちらもゆずれません!】
近未来、真剣を用いた「刃道(じんどう)」と呼ばれるスポーツが大人気な、架空の日本が舞台。
主人公たちの通う叢雲学園(むらくもがくえん)は刃道教育最前線の学園。
この学園は「刃道の競技者」「刀鍛冶」「刃道関連総務」の3つの学科があり、
主人公は刀鍛冶なのだがある理由から刀を作らずにいる毎日。
そんな彼が「家の守り神」を自称する存在に導かれ、刀と、出会う少女たちへと惹かれていく。
近年の学園ギャルゲーでは珍しく、
「キャラクターの設定や伏線がフルに活かされている」タイプの良作。
サブキャラを含め無駄な存在がおらず、全員が何らかの見せ場や意味をちゃんと持っています。
また、本筋の物語が共通ルートの中でもある程度進むためダレにくいことも評価点。
日常パートをダラダラ展開するのではなく、しっかり山と谷があります。
ヒロインも魅力的。
天才剣士、学園最強の年上幼馴染、潜在能力の高い年下、刀鍛冶志望のお嬢様転校生。
個人的に好きだったのは、学園最強の年上幼馴染・朱雀院椿(すざくいん つばき)。
本作品は、メインヒロインである天才剣士・上和泉桜夜(かみいずみ さや)のルートが
実質的にグランドフィナーレと呼べるものになっています。
ちりばめられてきた伏線が、サブキャラの意外な正体が、そしてラスボスが・・・
最期はまさに「絆と闘いの恋物語」というコピーが相応しいものとなっていた。
また、美麗なグラフィックからなる刃道の迫力も見逃せない。
こちらも最近のギャルゲーには珍しく、数・差分ともに豊富だ。
1つだけ残念だったのは、攻略にあたってはヒロインの名前を選ぶだけという点。
ただシナリオ・グラフィックは良かったので、合格点をあげたい。
2019.06.27 発売
(C)CRYSTALiA/SOFTPAL Inc./dramatic create
以上4本のレビューでした!
面白いギャルゲーなら『絆きらめく恋いろは』、
頭を使いたいなら『殺人探偵 ジャック・ザ・リッパー』がオススメですね。
最近の dramatic create はあまりハズレが無い印象。
次回でこのシリーズも第15回目となります。
スタートしてから2年以上経つんですね。これからもなんとかやっていければ。
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